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営業職の素晴らしいところ

私は営業畑出身の人間です。でも、社内フローに営業活動は一切ありません。それらはすべてWebの広告やメディアやメルマガによるマーケティングに置き換えられているからです。

なぜ営業しないかというと、戦略上必要ないからです。Webでより効率的なマーケティングができる時代になったこと、目指すべきは唯一無二の商品を開発すること、この2点からも、営業活動をすることは今後一切ないでしょう。

でも、「営業」という職業には敬意があります。商いの原理原則を学ばせてくれた職業だし、ここで学んだことは今でも会社経営に役立っています。

では、営業職はどんなことが学べるのか。次の3つです。

  • 自分の弱さを知る
  • 自信の貯蔵
  • 売れるメカニズム

自分の弱さを知る

営業職は、自分の弱さを教えてくれます。うまくいかないことの方が圧倒的に多く、時に強い言葉で断られるからです。

断られすぎて心が折れたことは数え切れません。「今日は調子がいい」と思っている時こそ、ある出来事でネガティブな気分に支配されたり、そうなると断られることを勝手に予期してしまったりしてグダグダになる。

「ある出来事」とはおおげさに言えばトラウマのようなもので、この返し・この間の後には「断り」が来ると、何度も繰り返しているうちに勝手にパターンを決めちゃうんですね。本当はパターンなんてないんだけども、未熟であるほど小さな出来事でも左右されちゃうんですよ。

また、表面上で「今日はめちゃくちゃ調子がいい」と思い込もうとしても付け焼き刃です。心はそんな浅い代物ではない。

ほどよく心を無にし、前に推進していける状態に自分を持っていく。そんなイメージでやってましたが、微妙なバランス調整が難しかったですね。

自信の貯蔵

メンタルのバランス調整も大事ですが、基本的にブレにくい柱の構築も重要です。

状況が悪くても、自分に柱があればしのげるんですね。例えば、100件連続で断られた後に契約がとれたら、それは自分を支え続ける柱になるんですよ。こうした体験を積み重ねて、柱を太くしていくだけ。

私が起業したての頃、最初はまったく売上が上がらなかったんです。365日、毎日18時間くらい作業してました。膨大な作業量でしたが、1年間はまともに食えませんでした。

「自分はダメなんじゃないか」と何度も思いかけたし、周りにも言われたりしました。その時、営業で培った小さな自信が支えてくれたというのはあったと思うんですね。

売れるメカニズム

商品が売れていくメカニズムを直に見れるのも営業職のいいところです。Webマーケティングでは決して体感できないことです。

Webだと解析ツールを使って数値計測はできますよね。それはそれですごいことです。でも、その根本原因を探ることはできません。ABテストがヌルさの産物だということは、営業をやっていればわかります。

直にお客さんと接していると売れていくまでの心の変化を観察できます。相手に何をすればよくて、何が駄目か。そして、人それぞれの状況・タイミングでそれぞれのアクションを起こすので、こちらはいつも柔軟でいることが求められます。柔軟に、前に進むのです。

でも、「柔軟に、前に進む」と言っても、営業をやったことがある人にしか意味が分からないと思うんですよ。

営業未経験の人が書くコピーには、箸にも棒にもかからない空気のようなコピーか、単調な押せ押せのコピーの両極端な2タイプが多いです。

見込み客の立っている場所に合わせて話ができるかは重要です。耳を傾ける姿勢を用意し、商品の魅力を伝えていく。そういうコピーを書くには、相手の気持ちをまず知る必要があります。つまり、商品が売れるメカニズムを間近で見ることで人間理解が進んでいく。

だから、営業はWebマーケティングでとても役立つスキルなんですよ。

「営業職はしんどいし、給料が高くないとやってられない」と考える人は残念ながら多いです。確かに大変ですからね。でも、視点を変えれば素晴らしい仕事と言えるのではないでしょうか。

とは言え最初に書いた通り、うちではいわゆる営業はやりません。営業マンはWebマーケティングに置き換えられていくし、将来的には一部のプロフェッショナルしか生き残れない仕事の1つでしょうから。

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