菅官房長官がこんなことを仰ってました。
リゾート地、また温泉地などで余暇を楽しみつつ仕事をするワーケーション、サテライトオフィスなどは新しい旅行や働き方のスタイルとして政府としても普及に取り組んでいきたい
「ワーケーション」。
ワークとバケーションを組み合わせた造語は米国で2000年代に生まれようです。日本でも数年ほど前から一部で浸透していたようですが、私も今回初めて「ワーケーション」という言葉を知りました。
いいんじゃないでしょうか、ワーケーション。仕事と旅、最高なもの同士を繋げて、より最高な時間にする。ワーケーションは音楽を聴きながら仕事をするのに似ていますね。
こんなことを書いている私は、仕事が他の人よりも好きだと思うんですね。だから、そういう考え方になる。365日、1日16-18時間とか普通にやっちゃうけど、休みたいとも時間がもったいないとも思わない。
けれど、ある時ハゲたんですね。ラージサイズの10円ハゲです。正月とかどうでもよくて365日ぶっ通しで作業していたんで。2年くらい家族以外とは誰とも会わなかったし、ひたすら作業に没頭していた時期があった。
で、ハゲた時に気づいた。やりすぎたなと。そこから方向転換です。毎日散歩をするようにしたんです。メモ帳片手に散歩して、公園で買った缶コーヒーを飲みながら、考えたことをまとめたりしていた。とても爽快な気分になれたんです。天井のないところで考え事をするのはいいですね。
それで次はカフェで仕事したり、期限を決めて集中したい時は近所のビジネスホテルに泊まったりもした。いつもと環境を変えることで居心地が良いのはもちろんですが、自分の生産性の限界を越えていっている感覚がありました。集中力が研ぎ澄まされている感覚です。
味をしめた私は、近隣のホテルから全国・世界へと範囲を広げていきました。電車に乗って関西圏のリゾート地のホテルにも泊まるようになり、次は九州、北海道、東北、沖縄といった遠方で数日泊まって仕事するようになった。山梨県と埼玉県以外は自然と全部行きましたね。直近数年間は海外も混ぜて、ワーケーションしていました。
こう書くと、仕事のための旅行なのか?と言われますが、そうなるかもしれませんね。けれど、私は仕事と遊びを分ける感覚がない。「これは仕事、あれは遊び」と分類する感覚もない。仕事も遊び、遊びも仕事的な要素を含んでいるし、どこで切り分けるのかは難しいんじゃないでしょうか。単純に報酬が発生するものは仕事、発生しないものが遊びなのでしょうか。それで本当に正しいと思いますか。
川で魚を釣って、川べりでBBQしたら楽しいじゃないですか。これって現代では余暇かもしれないけど、昔は仕事だったんじゃないですか。生きるためにやっていたわけで。
道具をもうちょっとこうしたら効率よく釣れるとか壊れにくいとか考える行為がもっとも楽しい時間だと思うんですね。人は考えることを楽しんできた歴史がある。
仕事はBBQと同じです。BBQを部屋の中だけでなく、カフェとか色んなところでやっているだけという感じ。BBQそのものがやりたくないことなら、それは場所を変えても同じじゃないかな。
ということで、ワーケーションは仕事そのものが自分のやりたいことなら機能するし、そうでないなら苦痛を感じるかもしれません。遊びに行きたいけど宿題が終わるまで外に出られない子供と同じ感覚になっちゃうかもしれません。
案の定、世間の反応はこうなるかと。
・[B! COVID-19] 菅官房長官 「ワーケーション」普及で観光促進を | NHKニュース
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20200727/k10012534331000.html
仕事そのものをどう楽しむか。自分を上げていくか。人間の自然な在り方に還らないと難しいでしょうね。
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